太陽の孫たち

太陽光 時には、紫外線を気にせずに太陽光に思い切ってダイビング。お日様のご機嫌が良さそうなら、友人として是非お近づきになる機会ですね。

夏以外なら、低い位置から私たちの顔を覗き込むようにして、友愛を表する陽射しは優しく寛大なお友達です。

また、時にはゆったりとガラス越しに浴びて、友情を深めるのも大切。そんな時節には、大抵、外で陽光を反射させながらキャッキャッ!とはしゃぐ緑の南天や山茶花の木々の、光と風で遊ぶ声が聞こえています。これが、私を癒し疲れを取り除きます。自分の好きな季節の日向ぼっこ!いいですよ。

春ならば、鶯の「ホーホケキョッケキョッ!」が耳に心地いいですね。鶯の声と春風と太陽光は、人間に何を届けてくれているのかな。心地よさ、歓喜、幸福感、安らぎでしょうか。憂鬱は一瞬で拭い去られるものです。どの季節も素敵ですが、春や秋は友人である太陽のシャワーを浴びるのに、特に最適の季節です。心配ならば、UV対策準備オーケーで、戸外に出て、思いっきり背伸びをして深呼吸します。そして、文字通りの光を全身に浴びます。これが、光へのダイビングじゃないかしら。

空を見上げて青さを確かめ、一回転、2回転ゆっくりと廻りながら外の空気に溶け込みました。耳を澄ませば、樹木の葉擦れの音、空高く飛ぶ鳥の羽音、道行く人たちの話し声、その全てが太陽の光シャワーの下で生じています。
やがて、聴こえてくる太陽の光の子供たちの七色の会話。彼女と彼らの会話を聴いちゃいました。

「地球に、こうして来るようになるなんて、私は夢見たい。」

「そうね、私たちの太陽の国の長老であるコロナお爺さんがいつも語ってるわ。地球にはお爺さんの光線がほんのちょっと掠ってるだけだって。」

あら、太陽の子供たちと思っていたら違いました。太陽のお孫さんたちでした。

「そうそう、だからこの地球に届いた私たちは、まさに選ばれた者!と言ってもいいのよね。」

まあ、選ばれし者ですって。そんなお孫さんたちなら、なおのこと会話を聞き逃すわけにはいかないわ。

「お爺さんはこんなことも言ってたわ。地球は自分にとって、とても楽しみなんだよ、て。」

「きっとそうだと思うわ。他には、こんな風に生きてるもののいる星なんてないのですものね。人間という素敵な生き物はこの惑星にしかいないのに、人間は他にもいると思って捜しているんですってよ。まあ、ロマンはいいでしょう。いずれはその否定された事実を受け止めることになるけどね。」

え、そうなんですか。ふうん。

「それはそうと、宇宙に関心のある地球の人間は、昔は私たち太陽に感謝の気持ちが、今よりもっと強かったんですって。」

「その話、私も聞いたことがあるわ。でも、別に崇拝する必要はないけど。私たちは、喜んで貰うのが幸せなんだからね、とお爺さんが言ってたわ。」

「お爺さんとしては、長い間、太陽の国で、ちゃんと役目を果たし続けて来た結果から得た重みのある結論でもあるのかしら?」

「そうかもしれないわね。それにしても嬉しいわ!この地球って、何もかもが毎秒ごとに、動いて成長してるのね。成長は止まらないわね。」

「うん、私たちが働く甲斐があるわよね。」

そうそう、光をたくさん注いで行ってね。

「地球にあるもの達は、そんなことに気付きもしてないし、感謝もしないように見えるわね。」

「この星が凄くユニークだと気付くと、もっともっと楽しく成長できるのにね。」

「宇宙内で、こんなに素晴らしい星は他には無いものね。」

「お爺さんがいつも言ってること・・地球は、楽しみにして見ている星!って言う気持ちがよくわかったわね!」

「ほんと、ほんとう!素敵な星に来られて、良かったわ。」

私たちのライフ・ライン太陽光の粒子である孫たちの会話は、まだまだ続きそうです。私はお願いしておいた。

「コロナお爺さまに感謝しています、と宜しく伝えてね!」

何故って、改めてこの太陽と地球の素晴らしさに感謝感激でしたから。

やはり、太陽は私の友人群の中でも大きくって寛大で、悠久の時を越えている分、経験豊かだから学びを得ることも多いのです。可愛い太陽の孫たちの美しい七色の声の会話を聴けて、本当に良い一日でした。

目覚めた太陽がスイートコーン色を地に送り
午後には可愛い木洩れ日の踊り子となる。
夕間暮れに空を茜色に染めてカーニバルを開催し
夜の帳が降りる前に月にバトンタッチする。
日毎、有終の美を飾る太陽に感謝できる。

(by 徳川悠未)